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  複数人によるダブルチェックはお金がかかります。ではどうする?
5月の特集
 外部監査人から何でもかんでも複数人による「ダブルチェック」という検証手続を求められるというお話をよく聞きます。1年目は突貫工事のJ−SOX対応だったためにどうしても複数人による「ダブルチェック」が多かったようです。確かにダブルチェックによる検証はリスク低減の有効な手法であることは疑いの余地がないところですが、対応するための追加人件費がかかります。この不況時にはきつい話ですね。
また、根本的な話として、ダブルチェックさえ行えば、リスクを低減する上で後は何も必要がないということな

例えば、1+2+3+4+5×0 という計算式の正解は「10」でありますが、たまに「0」と答えてしまう方もいらっしゃいます。この場合、内部統制の観点でいうところの複数人によるダブルチェックでは、仮にある人が間違ったとしても、次の検算者が正解すれば間違いが発見されることになります。しかし、このようなひっかけ問題の場合には、2人ともひっかかるリスクは少なくないでしょう。ダブルチェック以前に先ほどの例であれば、計算式を 1+2+3+4+(5×0) と工夫しておくのが内部統制上リスクを低減するという意味で、最も必要な対応であるのです。ケアレスミスを削減する「人間工学」理論の分野になるのもしれませんが、何でもかんでも複数人によるダブルチェックに依存するという論理構成では増加人件費が利益を圧迫して当然です。まずは業務改善により十分にリスクを低減しておき、その上でリスク・費用対効果の観点から複数人によるダブルチェックを導入すべきか検討するのが実務的な対応と言えるでしょう。

一例を挙げると、

・各種フォームの見直しによる正確な記入の実現、記入もれの防止
・規程、マニュアルの勉強会の実施
・チェックリストの作成
・社内Q&Aの作成
・上司による、部下のオペレーションの観察および助言
・棚卸方法の改善による棚卸精度の向上
・システム確認画面の改善による確認業務の容易化
・システム入力項目の削減
・エディットチェック機能の活用
・バーコードの活用による入力ミスの回避
・指差呼称の導入による「うっかりぼんやり」の防止
・休憩の強制による集中力低下の防止
などこの他にも様々な改善方法がありますが、最も大事なことは、リスク低減する上で有効な方法はどれかということなのです。十分にリスクが低減されていれば、上席者による一定期間の取引明細のレビュー・承認などといった効率的な統制手続をダブルチェックによる検証に替えて採用することも可能となりますので、2年目を迎えるに当たって是非一度リスク低減手法を再検討されることをおすすめいたします。

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